将来、教師になれるよう勉強します
カンボジアの人々を守るために警察官になります
支援金授与式と里親・里子の交流
7月23日~29日、カンボジアでの活動を視察しました。タケオ州、ならびにキリボン郡にて里子支援金授与式を実施。キリボン郡では里子と日本の里親をオンラインでつないで交流、および里子宅を訪問して激励しました。




里子を家庭訪問
ソコム・ソチアタさん(Sokhom Socheata 9年生) キリボン地区
彼女の両親は、他州に出稼ぎに出ており、お兄さんはお坊さんなので、ソコムさんはおばあさんと2人で暮らしています。
彼女の将来の夢は、教師になること。いつも明るくて笑顔を絶やすことがなく、彼女が身に付けている髪飾りを褒めると派遣員にプレゼントしてくれました。親戚にお世話になりながらも、夢に向かって頑張る姿に胸を打たれました。
「両親は出稼ぎ労働者で遠くにいます。里親が支援してくださり、とても感謝しています。支援金は学業に使い、将来、教師になれるよう一生懸命、勉強します」

ヘン・スレイピさん (Heng Sreypich 7年生・12歳)キリボン地区
彼女の父親は農業を営み、母親は市場で魚を売って生計を立てています。姉は地方にある大学4年生で経済の勉強をしています。裕福な家庭ではありませんが、親子仲が良く、訪問時に温かくもてなしてくれました。里子が一生懸命、勉強に取り組んでいるのが伝わりました。
「里子として支援を受けられて、とても嬉しいです。成績がとても良く、表彰されました」

今年の冬 卒業予定の里子たち
セン・リーフーアさん (キリボン高校12年生)キリボン地区
吾輩は猫である。名前はまだない。どこで生れたか頓と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。
スレイネアンさん (キリボン高校12年生)キリボン地区
「卒業したら進学して教師になりたいです。里子になってから今までずっと支援してくださり、ありがとうございました」
「青少年健全育成教育」のプログラム
成熟した社会人、
良き国民、家庭人となるために学びます
未熟さから犯罪に巻き込まれる危険性も
カンボジア、とりわけ農村部では、経済的な事情から若いうちに結婚するケースが多く見られます。十分な知識や準備もなく家庭を築くことで、生活に困難を抱える若者が少なくありません。また、判断基準が未熟なうちに社会に出ることで、犯罪に巻き込まれる事例が増加しています。
こうしたことから、プログラムは若者だけでなく教育に関わる大人たちにとっても、「生き方」について考える機会となっています。

社会人基礎力の講義 高校生600人が参加
7月には、カンボジアの政府行政学校(Government Administration School :RSA)と、コンポンスプー州チュバー・モン市の協力のもと、同市の高校生を対象に青少年教育のプログラムを実施しました。
コンポンスプー高等学校11年生400人、ソカ・パリー高等学校10~11年生200人、合計600人が参加。政府行政学校(RSA)副学長ソク・センヤン氏による「社会人基礎力」の講義(*)がありました。
*講義内容 ①踏み出す力(行動力)②考え抜く力③協力する力(主体性)

講義の後、生徒たちは、リーディング・チーム(市の推薦を受け勉強会を重ねた校長、教頭、教師)18名の指導により、グループに分かれて地域の環境、健康、教育、デジタル技術に関する諸問題の解決策について話し合い、発表しました。


人づくりが国づくりに
このプログラムは、個人がどのように価値ある生き方をするか、家庭の価値の再認識を促す内容になっています。参加者がプログラムの内容を十分に理解することが、地域社会における国民の倫理観を底上げし、国の発展に必要不可欠と考えられます。WFWPは、RSAとともに協力して取り組んでいます。

カンボジアの子供たちのため、これからもWFWPは支援を継続してまいります。
今後とも皆様のご協力をどうぞよろしくお願い申し上げます。