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【アフガニスタン】2024年活動報告|アフガンの文化を尊び 難民少女たちの自立を支援

アフガニスタンは古くから文明の十字路として栄えた美しい国でありながら、大国に翻弄され続けた歴史があります。2001年のアフガン戦争により米国の介入と支援を受け、約20年間は女性の教育や社会進出が一時的に進展し自由な空気を味わいました 。
しかし、2021年に米軍が撤退し再びタリバン政権が樹立されると女性の教育・就労・移動は厳しく制限され、基本的な権利が剥奪されています。アフガン難民の流出は止まず、依然として困難な状況にあります。

2022年10月、WFWPはインド・ニューデリー市内に「WFWPアフガン・コミュニティ-・カルチャーセンター」を開設。18歳~30歳までの難民女性(独身)を対象に、英語、コンピューター、デザイン(ソーイングを含む)の実践的な学び、及び人格教育の機会を提供しており、アフガニスタンの文化や絆を大切にしながら自立を応援しています。

WFWPアフガン・コミュニティ-・カルチャーセンター 第3期開講式 2024年1月

センターで生きる希望を見いだした

センターで学ぶ難民女性たちは、現在はインド滞在を余儀なくされていますが、昨年まではインドから第三国への積極的な移住計画がありました。ところが、最近の国際情勢の悪化により移住が中止に追い込まれており、先の見えない不安を抱えています。高い教育や就職が期待できないのはもちろんのこと、母国を追われた悲しみや身内を殺害された心の傷を負っています。

しかし、カルチャーセンターでは、「長い難民生活で希望を持てなくなっていたが、ここに来ることで希望が生まれ、新しい友人もでき、センターは第2の家だ」と語ります。女性たちは希望を見いだすことで失った自尊心を回復し始めており、教養や技術を身に付ける以前に心の傷を癒やすことが大切なことだと認識させられます。

デザインクラス最終試験を受ける生徒たち
コンピューター教室の授業
ソーイングクラス授業

多彩な学びのクラス

美容&ヨガクラス (今期からヨガクラスを追加)
顔のマッサージ・パック・眉の手入れ、脱毛、髪の基礎カット&アレンジ、手入れ方法を学ぶ。マインドフルネスリラクゼーション(*)、減量ヨガ、顔と体のためのエクササイズ

(*) マインドフルネスとは、過去の経験や先入観といった雑念にとらわれることなく、身体の五感に意識を集中させ、現実をあるがままに知覚して受け入れる状態。

ファッションデザインクラス
ファッションの歴史、デザインアイデア、基本デザインとイラスト

英語クラス
文法、語彙、読解、ライティングスキルの向上

人格教育クラス
「許し」の重要性、「希望」などについて学ぶ。奉仕活動(月一回のセンター全館掃除)、企画(アフガニスタンの美しい文化を披露し母国を誇りに思う心を育む)

美容&ヨガクラス (今期からヨガクラスを追加)
顔のマッサージ・パック・眉の手入れ、脱毛、髪の基礎カット&アレンジ、手入れ方法を学ぶ。マインドフルネスリラクゼーション(*)、減量ヨガ、顔と体のためのエクササイズ

(*) マインドフルネスとは、過去の経験や先入観といった雑念にとらわれることなく、身体の五感に意識を集中させ、現実をあるがままに知覚して受け入れる状態。

ファッションデザインクラス
ファッションの歴史、デザインアイデア、基本デザインとイラスト

英語クラス
文法、語彙、読解、ライティングスキルの向上

人格教育クラス
「許し」の重要性、「希望」などについて学ぶ。奉仕活動(月一回のセンター全館掃除)、企画(アフガニスタンの美しい文化を披露し母国を誇りに思う心を育む)

自立に成功した卒業生の声

カイナ・ユソフィさん(21才)

カルチャーセンター卒業生/洋裁教室、デザイン教室卒業(2023年)

「オンラインショップを姉妹でスタート。自宅の一室を作業所に変えると顧客が20人ほどになりました!」

オスナさん(19才)

第3期美容教室(2024年1〜6月)、第4期コンピューター(2024年7〜12月)

コンピューター基礎コースを学び、現在1人の生徒にコンピューター基礎を教えられるようになりました。また美容基礎コースも学び、フォーマルな場所でもきちんとした身支度ができるようになりました。カルチャーセンターを作ってくれたこと、またその一員であることに心から感謝しています。私の家族も、WFWPスタッフの皆さんの献身的な活動にとても感謝しています。

そして、自分の子供たちにわずかな食事と教育しか与えることができない貧しい難民に、手を取って助けてくれるWFWPに心からお礼申し上げます。

ハディアさん(19才)

第2期コンピューター教室、英語教室(2023年7〜12月)

「学びの場であり心が落ち着く居場所です」

私は、6カ月間コンピューターと英語コースを学びました。そして現在は、カルチャーセンターでスタッフとして働いています。ここで働けることが本当に幸せです。このセンターでたくさんのことを学び、友達もでき、安心を与えてくれ、自分の「家」も同然です。アフガンの少女たちはみな同じ思いです。

アフガン難民の少女たちに学びの場を無償で提供してくださったすべての方々に心から感謝申し上げます。

アフガニスタン難民のため、これからもWFWPは支援を継続してまいります。
今後とも皆様のご協力をどうぞよろしくお願い申し上げます。

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