1. »
  2. 私たちの活動 
  3. »
  4. 各国の活動
  5. »
  6. 世界平和女性連合(WFWP)ベラルーシでの活動

ベラルーシ

Republic of Belarus

ベラルーシは1991年にソ連より独立しました。国土の45.3%が森林で占められ、1万1000もの湖を有します。

隣国ウクライナのチェルノブイリ原子力発電所(原発)が、ベラルーシのゴメリ州と近かった為、ベラルーシは原発事故の最大の被害国と言われています。この原発事故は、1986年に発生して以来30 年以上経過した今もベラルーシの人々の健康に悪影響を及ぼし、特に食習慣による二次被曝で体の発達が未熟な青少年への健康被害が強く懸念されています。

ベラルーシでの活動

チェルノブイリ事故放射能汚染医療支援

1986年に発生したチェルノブイリ原発事故により健康被害を受けているベラルーシの人々を支援するため、ゴメリ州などの被災地域にて以下の活動を行っています。

1)ゴメリ小児専門病院へ医療器具・医療物資支援

ゴメリ小児病院は、被災地域のゴメリ州にあり、被曝した子供たちを治療しています。1995年より、病院の希望に応じて、治療に必要な医療器具や医療物資を寄贈しています。

2)体内の放射能を減らす健康食品「ビタペクト」配布支援

2007年、被災地域において、放射能体内残容量が高い子供たち50万人のうち、満足な医療対策を受けられたのは約半数でした。放射能防護研究所「ベルラド」は、「ビタペクト」というリンゴのペクチンを主原料とした健康食品を開発し、対策が受けられない子供たちに摂取させ、体内の放射能を排出することに成功しました。WFWPベラルーシ派遣員は、「ベルラド」と協力して、放射能体内残容量が高い子供たちが1年間安定して「ビタペクト」を摂取できるよう、2008年より配布支援を実施しています。

ビタペクトの摂取状況と体内の放射能量の変化をグラフで報告
「ビタペクト」のご紹介

ビタペクト3

りんごから抽出したペクチンに5種類のビタミンなどの栄養素を混ぜた錠剤の健康食品。ペクチンは体内に吸収した放射能を排出促進する作用がある。1錠で4kg のりんご相当のペクチンが含まれている。1日に大人は3錠、子供は2錠飲むことを推奨。

※摂取には様々な注意事項あり

→ビタペクト紹介HP(日本語のボタンがあります)

3)学校に設置した「健康指導センター」にて食育・健康教育支援

「ベルラド」と協力して、2010年より、被災地域の小学校に「健康指導センター」を設置し、WFWPベラルーシ派遣員はその運営を支援しています。放射能量計測器を学校内に装備し、児童の「リサーチクラブ」に食品の中の放射能量を調べさせることを通して、子供達の健康への意識を啓蒙しています。「ベルラド」は年数回小学校を訪問し、放射能の情報や健康指導のプレゼンテーションを行います。

4)現地青年ボランティアグループ「アルテラ」支援

「アルテラ」では、チェルノブイリ原発事故被曝者の子供達を対象に支援プログラムを実施しています。クリスマスの時期に、サンタクロースと雪娘に扮装して家庭訪問をしたり、ファミリーフェスティバルを開催して、被曝者の子供達とその家族を招待したりしています。

エイズ予防教育

2011年当時、東欧地域で HIV 感染が拡大している現状を懸念し、被災地域で「健康指導センター」を設置した学校や様々な学校に、チェルノブイリ原発事故による放射能に対する危機感と共に、心身両面の教育の必要性を提案し、エイズ予防教育の講座を実施しています。現地の青年ボランティアグループ「アルテラ」のメンバーが、日本で作成されたエイズ予防教育教材を使用し、講座を実施しています。

参加者の感想

「何度もエイズについての講義は聞いたが、この講義は真剣に考えさせられ、自分の選択をせまるものだ。」

「すべての内容が自分の人生にはとても重要なことだ!誰かがセックスを迫ってきても「NO」という必要がある。」

「私は子供をきちんと育てるために強い絆で結ばれた家族を作りたい、そして夫婦が互いに誠実である関係をつくりたいと思いました。」

「まず私自身から変わることが必要だと思ったし、この講義を大学だけでなく色んな場所でやって欲しいと思いました。」

会員になってこの活動を支援する

これらの活動は、連合会による支援金によって支えられています。会員になっていただき、この活動をぜひ支えてください。

ベラルーシ基礎情報

国名/首都

ベラルーシ共和国/ミンスク

基本情報

人口   940万人(2020年:ベラルーシ共和国国家統計委員会)
国土面積 207,600 km²(日本の約半分)
言語   ベラルーシ語、ロシア語
宗教   ロシア正教(84%)、カトリック(7%)、その他(3%)、無宗教(6%)

※出典:外務省ウェブサイト

統計情報 

平均寿命
74歳*¹
HIVに感染した子どもの数(10-19歳)
500人*²
乳児死亡率(1歳未満)
3人/1,000人*²
幼児死亡率(5歳未満)
3人/1,000人*²
一人当たりの名目GDP
6,663USドル*¹
消費者物価上昇率
5.6%*¹
初等教育修了率
100%*²
若者(15-24歳)の識字率
100%*²
※出典:*¹世界銀行/*²ユニセフ子供白書2019より