WFWPは、ウクライナ(当時は旧ソ連構成国)におけるチョルノービリ原発事故(1986年)による被曝者の支援活動を1994年より継続して行ってきました。
2022年2月24日、ロシア軍によるウクライナ侵攻が始まり、多くの難民が発生しました。そこでWFWPでは、ウクライナ派遣員2名及びユース2名をポーランドとドイツに派遣し、6月15~28日まで、ウクライナ難民支援のための活動にあたりました。
7月30日、ウクライナ難民支援についてオンライン報告会を行いました。以下は、その内容です。
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2022年2月24日に始まったロシア軍によるウクライナ侵攻は、世界に衝撃を与えました。3月上旬には、首都キーフ周辺までロシア軍が侵攻。今は撤退していますが、南東部でなおロシア軍の激しい攻撃が続いており、ほかの地域も含めて多くの民間人が亡くなっています。
国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)の調べでは、民間人の死者は5000人以上と言われています(7月17日時点)。
WFWPウクライナ会長はオンラインでミーティングを行った際、ウクライナの悲惨な状況を話してくれました。
多くの民間人が拷問され殺害されて、女性は子供から70歳の老人までレイプされています。それも両親や子供、兄弟の目の前でレイプされているのです。被害者はもちろんのこと、強制的に見せられた人々も精神的に深いダメージを受けています。
こうした厳しい現状から、ウクライナ国内には入国できません。そのためウクライナ難民を最も多く受け入れている隣国ポーランドとドイツに入り、ウクライナ難民の支援活動を行ってきました。
<ドイツ・州都シュトゥットガルト>
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ウクライナ難民の方に日本からのお土産と支援金を渡し、食事をしながら交流しました。
シュトゥットガルトに避難していた家庭は、甚大な被害を受けたキーウ郊外の町、ブチャから避難してきており、ブチャでの体験を次のように話してくれました。
爆弾で死ぬことは怖くなかった。なぜなら、そのまま一度に死ぬことができるから。それよりも怖いのは、ロシア兵に見つかって拷問やレイプされることだったので、家の屋根裏部屋で静かにしていた。
<ドイツ・デュッセルドルフ市>
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デュッセルドルフでも日本からのお土産と支援金を渡し、ウクライナ難民の方にどのように避難してきたかをヒアリングしました。
戦争が始まると聞いて、朝早く起きて40分で荷造りをした。タクシーを呼んでもなかなか来てくれず、夕方ようやくタクシーに乗ることができた。そして列車を乗り継ぎポーランドまで来て、さらにドイツへと避難してきた。
<ドイツ・首都ベルリン>
ベルリン駅には、ウクライナ避難民のためのインフォメーションセンターがあり、 生活必需品を無料でもらえる場所や、サンドイッチ・飲み物などの軽食を無料で食べられる場所がありました。ウクライナ難民は電車代は無料なので、何時間もかけてもらいに来ているとのことでした。
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ベルリンでもウクライナ難民の方に支援金を渡し、交流会を開催しました。
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「戦争が始まり、食料を買うにも長蛇の列で、パンを買うこともできなかった」「移動の列車の中は満員で、荷物を盗まれ、最終的にはリュックだけでドイツに避難することになった」など、私たちには想像もできないような体験を話してくれました。避難後、オンラインでカウンセリングを受けたそうです。
この写真はベルリンに避難した女性が送ってくれました。
左側はシェルターです。暗い地下で寝る場所もなく、子供もペットも皆一緒で、怖くて泣いてばかりいたと話してくれました。
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右は移動中の列車の様子です。寝台列車なので、本来は1シートに1人なのですが、 4人で座っています。座る場所がなく、トイレに座っていた人や、精神的におかしくなった女性などもいたということでした。
友人同士でも住んでいるところが離れているため、1時間以上かけて集まった方たちもいました。離れているとウクライナ語で会話もできず、孤独になりやすいと言います。
1カ月ごとにホテルを変えて生活している女性は、毎日食事はサンドイッチなので、「久しぶりにウクライナのブリンチキ(クレープ)を食べることができて、嬉しい」と言っていました。
<ポーランド・ヴロツワフ市>
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ポーランド・ヴロツワフでは、WFWPウクライナのメンバーと共に難民センターに避難している方々に支援金を渡し、日本文化を紹介しました。この難民センターは、一時的な避難場所で、ここからまた別の場所へ移動するそうです。
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子供たちと一緒に、折り紙で「ぱたぱた鶴」と「チューリップ」を作りました。 習字コーナーでは、参加者の名前を漢字で和柄の紙に書き、漢字の意味を伝えました。 当て字ですが、美しく深い意味のある漢字を選んで書くので、とても喜んでくれました。日本の歌とソーラン節も披露しました。
子供たちにおもちゃやお菓子を渡し、少しの時間でしたが、楽しい時間を過ごしてもらいました。
参加した難民の子供たちが、私たちに日本語で「ありがとう」と書いた手作りカードを作ってくれました。大変な立場なのに、私たちへの心遣いに嬉しく思いました。
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<ポーランド・首都ワルシャワ>
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ワルシャワのボランティアセンターを訪問しました。毎日200~500人の人々が、何時間もかけて物資をもらいに来ています。戦争が始まった頃は、たくさんのボランティアセンターがありましたが、今はウクライナに戻る人も多く、 市内に5~10カ所くらいだそうです。
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ボランティアセンターの様子です。ポーランドの人たちが服や靴、おもちゃなどを寄付し、その中から必要なものを難民の方たちが持って帰ることができます。ここでは、パンなどの軽食も支給されます。
2月に戦争が始まったので、難民の方たちは冬服しか持っておらず、夏服が不足しています。
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ボランティアセンターの隣のカフェで、日本の歌とソーラン節を披露しました。「日本では皆、ウクライナの人たちのことを心配し、支援している」ということを伝えました。
習字コーナーでは、漢字で書いた名前の意味をとても喜んでくれました。折り紙コーナーでは、「ぱたぱた鶴」「チューリップ」を子供たちと一緒に作りました。七夕が近かったので七夕祭りの紹介をし、短冊に皆の願い事を書いてもらい飾りました。
次に、ノルウェーとポーランドの3つのボランティア団体が運営している難民センターを訪問し、状況を聞きました。
戦争が始まった時は、たくさんのウクライナ難民がこの難民センターを訪れ、ここを経由して別の国へ行くため、さまざまな手続きを行いました。しかし、今はウクライナに帰る人も多くなり、利用者が少なくなったため、縮小して運営していくとのことです。
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ワルシャワ駅前にある「ワールド・セントラル・キッチン」という、ボランティア団体が運営している炊き出しのお手伝いをしました。ここは、パスポートを見せて受付で登録すれば、誰でもボランティアができます。さまざまな国の人々が活動しており、壁にはボランティア・メンバーの国名が書かれていました。ここでは絶えずウクライナ難民の方たちが来て、食事をしていきました。
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国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の調べでは、ウクライナ国内で緊急の人道支援と保護を必要としている人は1570万人、 ウクライナ国内で避難生活を余儀なくされている人々は1200万人以上と、それぞれ推定されています。避難を強いられ、 国境を超えて近隣諸国へ逃れた人々の数は1030万人以上(8月2日現在)、そのうち国外からウクライナに戻っている人の数は、250万人以上と推定されています。
WFWPウクライナでは、国外に避難できない高齢者の方や、 国内に避難している方々に、生活必需品や薬・食料を支援しています。国内の避難地域では自治体自体が物資不足になっているので、避難民に物資を支援することも難しくなってきているとのことでした。
ウクライナ難民を訪問して、判明したことを下記にまとめました。
・難民のための支援は、自治体によって異なっている。自治体以外からもさまざまな支援はあるが、書類の提出など手続きが大変である。
・言葉が分からないことが、とてもストレスになっている。 また、言葉が分からないと希望の仕事に就くことが難しく、低賃金の仕事しかない。
・戦争の長期化によって、ホストファミリーも支援疲れをしている。ある難民女性はホストファミリーから、「できれば移動してほしい」と言われていると明かした。しかし難民の方たちは、働きたくても働けないし、部屋を借りたくても支払いが滞るのではないかと思われて、部屋を借りることも難しい。
ワルシャワの難民の方たちは、以前は交通費もすべて無料でしたが、交通費がかかるようになり、戦争の長期化で生活はさらに厳しくなっています。
皆様からの支援金に対して、WFWPウクライナから「感謝状」をいただきました。
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日本語訳:
女性の母性の心と愛によって、世界は調和と和解を実現できることを感じます。
2022年のロシアの侵略戦争によって、難民となったウクライナの人や、家族を支援するためのプロジェクトに対する皆さんの誠実な支援に励まされます。
私たちは、皆さんのボランティアへの貢献、犠牲的な心と愛国心に感謝しています。
皆さんの健康、幸福、平和を願っています。本当に感謝しています。
<今後の支援に関して>
現在、ウクライナでは物価が高騰しており、物によっては2倍になっています。薬は国内で生産できず、外国製を買うことになり、持病のある人たちには大変な状況です。地域によっては、穀物、塩なども不足しています。
冬はウクライナではマイナス20度になることもあり、今まで以上に燃料が高くなって生活が大変になることが予想されます。冬を無事に過ごすために、ウクライナの人々に食料、薬、生活必需品、燃料費などを支援してほしいと、現地の方々に依頼されました。
国内のウクライナ難民の方たちの支援を中心にしながら、国外の難民支援も行っていきたいと考えています。
また、戦争が終わった後もウクライナ復興に向けて支援が必要です。平和なウクライナに戻るまで、私たちは今後も支援活動を続けていきます。
皆様のご支援をよろしくお願いいたします。