ネパール
Federal Democratic Republic of Nepal
ネパールは世界最高峰のエレベストがあるヒマラヤ山脈と丘陵からなる山岳の国です。農業が主な産業で山岳観光も盛んです。多民族・多言語の国で、2008年に王国から民主共和国に変わりました。
貧困による児童婚や児童売買により教育を受けられない子供や、根強く残るカースト制度による差別など多くの問題を抱えています。医療・衛生面でも整備は遅れているため、感染症や栄養不良が大きな課題となっています。
ネパールでの活動
1997年より無医村を巡回して無料の健康診断と薬の無料配布を開始しました。2013年からはチトワン郡メゴウリ村の診療所「ワールド・ピース・ヘルス・サービスセンター」の運営支援を行っています。この診療所では週4回、血圧やケガの処置、風邪薬や胃腸薬等の処方、また避妊注射等をヘルスアシスタントが対応しています。
また、ネパール保健省からの妊婦検診と乳幼児予防接種も月1回実施しています。同省の6カ月トレーニングを受けた診療所のスタッフが妊産婦の自宅を訪問し、指導やケア、出産の介助、乳児のケア、緊急時等いつでも対応しています。
2011年よりエカタ・アカデミー*の児童・生徒に対し、学費・教材費を支援しています。
【映像】2022ネパール里親プロジェクト活動報告
*WFWPが建設し、2007年に開校。2016年まで運営を支援。2017年からは現地で自立し運営している。
ネパールでは女性の識字率・就学率ともに低く、女性に対する教育の重要性が社会的に認知されていないため、女性の教育は必要ないという考えが強いのが現状です。そこで女性のエンパワーメントと生活向上のため、15 ~ 30 歳の女性を対象に 2005 年1 月に職業訓練校「クリエイティブ・トレーニング・センター」を開校しました。 カトマンズ、テチョ村、バラトプルへと、地域のニーズに合わせて場所を移動させながら、洋裁教室を実施しています。
WFWP会員が講師を務め、卒業時には家庭道徳教育も実施しています。他の教室に比べて、受講料が安く、自宅で家事労働に従事するしかなかった多くの女性たちに、自立のチャンスを与える場となっています。
卒業生の声
サムジャナ・シュレスタさん
「看護師の資格を持っていますが、 就職をすることができず、家で家事をするしかなく、悶々とする日々を送っていました。クリエイティブ・トレーニング・ センターの事を近所の人から知り、刺繍や洋裁に興味があったのですぐに受講しました。銀行員の夫は時間のある時、糸にビーズを通してくれたりして手伝ってくれるようになり、お陰で夫婦の楽しい会話も増えました。妻が楽しんでやっている姿を見て、夫は『これを続けてライフワークにしたらいい。』と励ましてくれています。私に新しい生きがいと希望を与えてくれたクリエイティブ・トレーニ ング・センターに心から感謝しています。」
ネパール基礎情報
国名/首都
ネパール連邦民主共和国/カトマンズ
基本情報
人口 | 2,860万人(2019年、世界銀行) |
国土面積 | 147000 km²(北海道の約1.8倍) |
言語 | ネパール語 |
宗教 | ヒンドゥー教(81.3%)、仏教徒(9.0%)、イスラム教徒(4.4%)他 |
※出典:外務省ウェブサイト
統計情報
平均寿命 |
70歳*¹ |
HIVに感染した子どもの数(10-19歳) |
1,000人*² |
乳児死亡率(1歳未満) |
20人/1,000人*² |
幼児死亡率(5歳未満) |
32人/1,000人*² |
一人当たりの名目GDP |
1,120USドル*¹ |
消費者物価上昇率 |
5.6%*¹ |
初等教育修了率 |
男子: 79% 女子: 76%*² |
若者(15-24歳)の識字率 |
男子: 90% 女子: 80%*² |