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【ルワンダ】ニューホープ学外実習センター落成式 |即戦力となる人材を育成する学外実習センターを建設したい!

WFWP Japanが運営しているニューホープ技術専門学校の卒業生は、それぞれ学んだ分野で活躍し、学校もルワンダにおいて広く認知されるようになりました。

しかし、一方で平均就職率が40%という課題があることから、2019年より即戦力となる人材育成と実習費の経済的負担軽減を目的とした「学外実習センター」の建設に着手しました。

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学外実習センター完成まで

コロナ禍・円安・物価高騰の試練

20197月、地ならしをして建設開始。2020年中に建設を終了して翌年に開校する予定でしたが、新型コロナウイルスの大流行でルワンダはロックダウン(20203月以降)。ニューホープ技術専門学校の休校とともに学外実習センターの建設がストップしました。建設資材が輸入されなくなり、物価高騰ならびに価格変動、そして追い打ちをかけるかのような円安のため、当時はどうなることかと生きた心地がしませんでした。

2021年以降、労働者の数を減らし、少しずつ工事を進めてきました。コロナが落ち着き、日常が戻ってきた2022年中盤から本格的に工事再開。そして202310月にようやく落成式を迎えることができたのです。

学外実習センター落成式

4年の歳月を経て完成に歓喜

2023年10月27日(金)、皆様のご支援のお陰で「ニューホープ技術専門学校・学外実習センター」の落成式を無事に執り行うことができましたことを心より感謝申し上げます。

ジェンダー・家庭促進省大臣代理、教育省TVET局長、キガリ市長代理、元駐日ルワンダ大使などの来賓をはじめ、建設関係者、学校職員、そして日本の青年ボランティアと視察研修の参加者を含め、総勢150名が完成した学外実習センターに集いました。

会場は、WFWPロゴマークカラーであるグリーンとゴールドを基調にした装飾に色とりどりの生花が加わって、白壁によく映えるコーディネイトでした!

テープカット

式典開始前にお祝いのダンスが始まり、テープカットが行われました。男性の参加者に背中を押され、女性たちがテープの前に立ちました。女性の活躍が目覚ましいルワンダならではの光景でした。

左から女性下院議員、区役所部長、ジェンダー・家庭推進省大臣代理、WFWPケニア会長、WFWPI会長

施設案内

資金の関係から手配が遅れ、当日はエレベーターを作動できないというハプニングに見舞われましたが、落成式に参加された方々にフロアごとの真新しい店舗やアパートメントを案内することができました。

美容室、洋裁アトリエ、レストランの研修店舗を開業するにあたっては、多少調整が必要ですが、来年には3店舗の営業を開始したいと考えています。

洋裁アトリエ
美容室
レストランとキッチン
貸店舗、オフィス
宿泊施設

代表的な来賓の方々の挨拶

男女平等と女性のエンパワーメントに貢献 

【ジェンダー・家庭推進省の大臣代理】
今日はこの大きな学外実習センターの落成式に参加することができ、とても嬉しく思います。

25年前に設立したニューホープ技術専門学校は、地域力を上げてくれ、さらに学外実習センターの設立により一層この地域、さらには国の若者の未来に希望となっていることを感じます。このセンターは、学生たちに必要な専門知識を提供し、プロフェッショナルになることに貢献してくれます。また技術を学ぶことで自信を持ち、より信頼され成功する人になれるでしょう。そうして男女平等と女性のエンパワーメントの実現のために貢献してくれるでしょう。

女性の教育が国の発展には不可欠ですが、そこには男性のサポートがあってこそ成功します。ユースの教育に力を注いでくれた皆様に感謝いたします。

技術力向上がユースの未来に希望

【教育省のTVET(技術教育、職業訓練局)局長】
このセンターは、これまで学ぶ機会を得ることができなかった人たちにスキルアップの道を開いてくれます。技術開発は私たちの国にとって優先事項の一つであることをWFWPは理解してくれています。即戦力を養い、学校を卒業したら企業に連結できる、このようなセンターが必要です。現在発展している韓国やシンガポールなどは技術力を磨いて大国になりました。ルワンダユースの未来のために、一緒にTVETファミリーとして手を取り合っていきましょう。

WFWPファミリーの皆さんに感謝します!

Umutoniwase Claudinein Tailoring (洋裁コース2017年卒業)

私は、2017年にニューホープ技術専門学校を卒業しました。

卒業後、すぐには就職できず、2年後にあるアトリエで仕事を始めました。毎月給料をもらい、必要なものをすべて与えてもらいましたが、自分の心が喜んでいないことに気づいたのです。そこで自分でミシンを購入して自立しようと、他のアトリエに入れてもらいましたが、待遇があまり良くありませんでした。

でも、私には学校で学んだ洋裁の技術を通して「絶対に自立する」という目標があったので、めげずに働き続けました。

2022年、首都キガリ市/マソロの縫製会社C&Dプロダクツに就職しました。そのおかげで現在は、人に頼らなくとも生活でき、西部州ルシジに住んでいた両親や兄弟をキガリに呼んで一緒に生活できるようになったのです。勉強したスキルで得たお金で健康保険をきちんと支払い、十分な食料も得ることができ、洋服を買って着飾ることも、必要なものは手に入れることができるようになりました。

この学校の技術指導に助けられた人は私だけではなく、他にもいると思います。私たちのような何もない少女たちに学ぶチャンスを与えてくれ、プロフェッショナルとして育ててくれた日本、韓国、ルワンダの世界平和女性連合のファミリーの皆さんに心から感謝します。

ファッションショー

派遣員のアイデアで会場が盛り上がる

日本が誇る洋裁技術を生かしたデザインを見せてあげることで、ルワンダの洋裁のスキルアップに貢献したいという派遣員の思いから発案されたファッションショー。広島の連合会とコラボして、2022年にオンライン・ファッションショーを行いました。

ショーで使用した衣装が日本から届き、青年ボランティア隊ユースと学校の生徒たち14名がランウェイを歩き、初めてルワンダでお披露目。前日にはウォーキングの特訓を受けてモデル並みのポーズを決め、会場を盛り上げてくれました。参加者から「あの服はいくら?」「こんなデザイン見たことない!」という声も上がり、学校の評価も爆上がりでした。

WFWPインターナショナル会長とWFWPルワンダ会長の挨拶

女性が手を携えて若者の教育に貢献—ダブルサプライズに会場がわく

WFWPインターナショナル堀守子会長は、「持続可能な平和の文化に根ざした、一つの地球規模の家族を実現するために協力する女性」という創設者のビジョンを紹介し、若者が将来に希望を持つためには教育が何よりも重要であると訴えました。

そして挨拶の最後にサプライズで、WFWPルワンダのジョルジェット・ウムベイ会長に感謝の楯を贈呈されました。
「あなたの勤勉さ、リーダーシップ、卓越した才能、プロフェッショナリズム、そしてルワンダ全体への奉仕を称えて、ジョルジェットに感謝状を贈呈します」

すると、WFWPルワンダ会長も堀会長に感謝の楯を準備しており、なんとダブルサプライズとなりました。

喜びと感謝にあふれたフィナーレ

落成式当日は、ルワンダ派遣員の誕生日。WFWPインターナショナル会長とルワンダ会長が花束と感謝の言葉を贈りました。

「彼女なしには、今日の落成式を迎えることはできませんでした。25年以上にわたるルワンダへの献身に、これ以上の感謝の言葉が見つかりません」。

共にルワンダの発展のために尽力してきた派遣員と元駐日ルワンダ大使が共にケーキカットを行い、参加者から大きな拍手が送られました。

続いてニューホープ技術専門学校の生徒による感謝の歌、ルワンダ伝統舞踊を鑑賞し、最後は全員で踊りながら希望溢れる学外実習センターの完成を祝いました。

最後にー

2019年から4年がかりで「学外実習センター」の建設を進め、ようやく完成の運びとなりました。多くの皆様のご協力とご支援、ご指導、そして忍耐によって、このように素敵なセンターをルワンダに寄贈することができましたことを心から御礼申し上げます。

今後とも皆様のご指導を仰ぎながら、学外実習センターがルワンダの女性と青年たちの幸せを築く場所となっていけるよう尽力してまいります。ありがとうございました。

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